PATRICK
PATRICKは1892年、南フランスのプソージュ村の靴職人パトリック・ベネトゥとその息子たちの手によって産声を上げました。当時のヨーロッパでスポーツとしての地位を確立し始めたサッカーの存在こそ、PATRICKのフランス国内での名声に一役買った大きな存在となりました。事実、創業者のパトリックはサッカーシューズにブランドの活路を見出し、彼の作る履き心地の素晴らしいと評判のサッカーシューズは瞬く間にサッカーを取り巻く人々の間で評判となり、高い評価を受けることとなりました。
1972年にはPATRICKブランドのトレードマークとなる、シューズの後方に配された2本のラインが誕生しました。この2本ラインはこれまでにも評価の高かったPATRICKのブランドイメージを更に強固なものとしました。今なおほぼ全てのシューズに刻まれた2本ラインと共にオリジナリティ溢れたカラーリングも手伝って、PATRICKのシューズは流行に敏感なパリの人々に支持を受け、ファッション界からも注目される存在に。この1970年代はPATRICKがフランスにおいて不動の地位を確立した年代でもあり、国内で最も代表的なシューメーカーとしてサッカー、テニス、バスケットボール、トラック競技用スパイク、ノルディックスキー用シューズドライビングシューズ、トレッキングシューズなど多岐に渡るカテゴリーのシューズを生産していました。中でもサッカーはやはり特別で、フランス代表で「皇帝」と呼ばれたミッシェル・プラティニのサッカースパイクを提供していたのもこの頃です。
日本に入ってきたのはその後1990年から。ほどなくして日本向けのラインナップはフランスのデザインを再現しつつ、日本人の足にフィットする事にフォーカスし、デザインから生産までを日本国内で行うようになっています。PATRICKが「FRENCH BRAND、MADE IN JAPAN」を謳うのはこの点にあります。そのデザインは機能性のみを追求したものではなく、スポーツシューズに見られなかったカラーリング・素材を用いて上質でカジュアルなシューズを作ることを目的としています。そして1990年の日本にPATRICKが初めて入って来た時と同じく「足元のメークアップ」という本来のアイデンティティーをそのままに、自由で心地の良いライフスタイルを提案しています。