R&CROSS

RONDO(株式会社ロンド)が運営するウェブストア「R&CROSS ONLINE STORE」。国内外より厳選された雑誌掲載ブランドが豊富。パトリックやニューバランス・アディダスなどスニーカーブランドも多数。DUVETICA・WOOLRICH・LAVENHAMなどのアウターも充実です。

  1. ホーム
  2. Dr.Martens

BRANDブランド/Dr.Martens(5件)

moreclose
Dr.Martens

Dr.Martens
1915年にドイツのブラウンシュバイクでクラウス・マルテンスは生まれました。彼が生まれたこの年は第一次世界大戦の開戦の年に当たり、眼科医の息子でもあったマルテンスは軍医として続く第二次世界大戦を迎えます。第二次世界大戦を生き延びたマルテンスは、自身が抱える足の悩みを解消する方法を考える中で靴のソールの改良に行きつきました。折しも終戦直後の物資不足の世の中で、革以外の素材でマルテンスは新しい「何か」を考えなければなりませんでした。これが開発できればけがをした足に悩まされる多くの人々の悩みが解決されるはずでした。マルテンスは研究する中で、ヘルベルト・フンクというエンジニアに出会いました。この邂逅こそが現代では誰もが知るエアクッションソール誕生の瞬間だったと言っても過言ではありません。

二人はPVC(当時は新しい素材でした)に着目。軽量化や原料の節約のため、内部にエアクッションを封入し、ヒールはハニカム構造にしました。ソールは期待通りの性能を発揮します。当然大衆にも支持され、1952年には自社工房を構え、1959年により大きな市場を求めて「BRITISH SHOE TRADE」に製造パートナーを求める内容の広告を出しました。これに飛びついた人物がいました。ビル・グリッグです。ビルのウォラストン・バルカナイズ社は21もの靴製造業者と取引のあることで2人の信用を勝ち取ります。改良を重ねたエアクッションソールはグッドイヤー製法という高級靴の底付け技法にも耐え得るソールとして全く当時例を見ない新しい靴として世に出ることとなりました。1960年4月1日、8アイレットのブーツが生産ラインに乗りました。その名も「Dr.Martens」。ビルによりソールは「AirWair」と名付けられました。今日まで作り続けられている、ブランドアイコンのモデル1460の誕生です。

その後、TheWHOのピート・タウンゼントやセックス・ピストルズ、TheCureなど多くのミュージシャンに愛され、Dr.Martensはスタイルアイコンとなってゆきます。ブルーワーカーの愛した丈夫で履き心地の良い仕事用の靴はこうしていつしかミュージシャンを広告塔としたサブカルチャー・ユースカルチャーの担い手となったのでした。これは奇しくも、開発者クラウス・マルテンスやビル・グリッグスの「従来にはなかった新しい何かへの欲求」という部分で共通しています。
彼ら以外にもエアクッションに魅了された者は多く、その中にはローマ法王ヨハネ・パウロ・2世やダライ・ラマなどの国家元首も含まれています。労働階級の足元から、ミュージシャンの足元へ。そこからストリートの若者たちの足元へと広がって行ったDr.Martensのブーツはその素晴らしさと共に様々な意味を持ちながらスタイルアイコンとして今なお世界中で愛され続けています。